動画編集をする際
「長時間の作業シーンをもっと短くしたいけど、カット編集してしまうと内容が視聴者に伝わりにくい…」
「演者が話しているシーンを全て使いたいけど、尺が長すぎるのでどう編集すれば良いか迷う…」
など、このような場面で悩んでいる人も多いと思います。
そんなときに使用するのが「再生速度の変更」機能です。
しかし、Premiere Proで再生速度を変更する編集をしようとしても、どんな方法で再生速度を変更すればいいのかわからない人もいるのではないでしょうか？
そこで今回は、Premiere Proで再生速度を変更する方法を詳しく解説します。動画編集初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください！
早送りとは？
動画編集での「早送り」とは、本来の再生速度よりも速く動画を再生することです。
長い作業動画などを再生速度を早くして、短縮して見せることができる効果的な方法となります。
しかし、再生速度を速くするだけでは不自然な映像になってしまったり、映像と音声のバランスが崩れてしまう可能性があるので注意が必要です。
Premiere Proの機能で「再生速度変更」は、いろいろな方法で実現させることが可能です。
今回の記事を参考に、それぞれの特徴と使い分けを理解し、クオリティの高い動画を作成していきましょう。
【Premiere Pro】「速度・デュレーション」で再生速度を変更する
1つ目に紹介する再生速度の変更方法は「速度・デュレーション」機能です。
「速度・デュレーション」機能とは動画全体や1つのシーンを早送りにしたり、スローモーションにする機能になります。
数値を入力し調整して再生速度を変更することができるので、1%単位の細かい数値入力で思い通りの再生速度に変更することが可能です。
「速度・デュレーション」機能は、数値できっちり調整したい場合に使用するのがオススメです。
始める前に
まずはPremiere Proを起動して、再生速度を変更したい動画素材をプロジェクトパネルに読み込みます。
【読み込み方法】
- メニューバーの「ファイル」から「読み込み」を選択。
- ドラッグ&ドロップで「プロジェクトパネル」に素材を入れる。
- プロジェクトパネル内で右クリック→「読み込み」を選択。
手順は違いますがそれぞれの方法で「プロジェクトパネル」に素材を読み込むことが可能です。
注意点として、動きのない動画（看板や停車している車など）を素材にしても、見た目があまり変わらないという点が挙げられます。
例えば動きのある動画で
- 人が歩いている
- 上空の雲が動いている
- 車が動いている
など、はっきり動いている動画を素材として読み込むことで、編集後の変化を確認することが可能です。
早送りを適用する部分を決める
タイムラインパネルに再生速度を変更する動画を反映させて、再生速度を変えたい範囲をカットしてます。
【素材のカットの方法】
- キーボードショートカットの「Ctrl＋K」（Windows）「Command＋K」で動画をカットする。
- ツールボックスの「レーザーツール」を使用してカットする。
カット編集は作業量が多いので、ショートカットキーを使用することで、作業効率が大幅にアップするでしょう。
「速度・デュレーション」を選択する
カットした部分を選択して速度の変更をしていきます。
手順は以下の通りです。
- タイムラインのカットした部分を選択する。
- 右クリックしてメニューを開き「速度・デュレーション」を選択する。
- 「速度」の数値を変更すると動画の速度が変わる。
通常の動画の速度は100％ですが、早送りする場合はこの数値を150％など大きい数値に変更することで、動画の再生速度が早くなります。
また2倍速にしたい場合は、200％とすることで再生速度を2倍にすることが可能です。
速度の変更は何度でも変更できるので、実際に再生し確認しながら速度を決めていきましょう。
早送りする速度が決まれば、「OK」をクリックして変更操作は完了です。
ここで1つ注意点があります。
「OK」をクリックしてシーケンスを見ると、早送りした部分に空白ができてしまいます。
そのままの状態にすると真っ黒な画面が流れてしまうので、空白部分を繋げることを忘れないでください。
【Premiere Pro】「タイムリマップ」で再生速度を変更する
2つ目に紹介する再生速度の変更方法は「タイムリマップ」機能です。
「タイムリマップ」機能とは部分的にスローモーションにしたり、早送りすることができる機能で、強調したい部分をスローモーションで再生させたり、長いシーンを早送り再生するなど緩急をつけることによって視聴する人が飽きない動画を作ることができます。
具体的な手順を説明するのでぜひ試してみてください。
早送りを適用する部分を決める
※「早送りを適用する部分を決める」で説明した手順と同じになります。
「タイムリマップ」を選択する
カットした部分を選択して速度の変更をしていきます。
手順は以下の通りです。
- タイムラインのカットした部分を選択する。
- 右クリックをしてメニューを開き「クリップキーフレームの表示」→「タイムリマップ」→「速度」の順に選択する。
※カットした部分を右クリックして「タイムリマップ」を選択することも可能ですが、早送りしたい部分の左上の「fx」マークを右クリックするとメニュー表示があまり多くないので「タイムリマップ」を見つけやすいです。
下記のように、白いラインが表示されているかを確認してください。
タイムラインの「ビデオ1」の幅を広げておきましょう。
キーフレームを打って調整する
タイムリマップが選択できたら、キーフレームを打っていきましょう。
キーフレームを打つ場所は、タイムラインのビデオ1の下にある丸い点です。
以下の手順でキーフレームを打っていきます。
- 早送りさせる始点を決定する。
- 早送りを終わらせる終点を決定する。
- 始点と終点スピードの調整をする。
下記の画像の①が始点となり、②が終点となります。
タイムバーを動かし、キーフレームボタンをクリックして始点と終点を決めてください。
始点と終点の再生スピードを調整していきます。始点と終点の間にある白いラインを上下に移動させると、再生速度の調整が可能です。
ラインを上に上げると再生速度が速くなります。
早送りするときは、始点と終点の間にあるラインを上げましょう。ラインを上げると同時に「140％」という数字が表示されます。
この数字が大きくなればなるほど、再生速度が早くなります。実際に再生速度を早くして再生しながら、速度の確認をしましょう。
また「速度・デュレーション」機能でも説明しましたが、速度上げたときにはシーケンスに空白ができてしまうので、クリップを繋げることを忘れないでください。
▼速度変化を滑らかにするポイント
始点と終点のキーフレームを打った後、白いラインを上下に移動させると再生速度が一気に変化してしまいます。
速度変化をゆるやかにしたい場合は、キーフレームの縦のラインを右に動かし角度を付けることで、ゆるやかに動画の再生スピードを早くすることが可能です。
Premiere Pro】「レート調整ツール」で再生速度を変更する
最後に紹介するのが「レート調整ツール」を使用して再生速度を変更する方法です。
「レート調整ツール」は数値の入力やメニューでの操作の必要がないため、マウス操作だけで簡単に速度変更を行うことができます。
「レート調整ツール」を選択する
ツールパネルの「レート調整ツール」を選択します。
パネルの中に「レート調整ツール」がない場合は、「リップルツール」・「ローリングツール」・「リミックスツール」を長押しすることでツールの切り替えが可能です。
クリップを縮めて調整する
早送りしたいクリップの端にカーソルを移動させて、左にドラッグしてクリップを縮めます。
クリップを任意の長さに縮めて、クリップの数値が大きくなっていれば早送り編集の完了です。
クリップを縮めた後、タイムラインのクリップにパーセントで表示がされ再生速度の変化が確認することができます。
Premiere Proでの動画編集の方法について、こちらの動画でも詳しく解説しています！気になる方はぜひご覧ください！
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まとめ
本記事ではPremiere Proで「早送り再生」する方法を3つに分けて紹介しました。
一部のシーンで早送り再生機能を使うことで、視聴者に時短で動画を見てもらい、また飽きずに最後まで見続けてもらうことも可能です。
さらに、雲が動いている風景動画や車が走っている動画を早送りすると、テンポが良くなり、クオリティの高い動画に仕上がります。
ぜひ本記事を参考に、Premiere Proで実践してみてください！
最後までお読みいただきありがとうございました。
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