イベントは人生の中で最も重要で思い出深い瞬間の1つです。
友人や家族との大切な時間、記念すべき発表会、お祭りなどさまざまなイベントがあり、この瞬間を映像に残すことは単なる記録以上の価値を持ちます。
しかし、プロフェッショナルな仕上がりを目指すには、単にカメラを回すだけでは絶対に不十分です。
光の加減や動きの激しさ、そして予測不能な出来事が重なる中、どのようにすれば最高の瞬間をカメラに収めることができるのでしょうか?
本記事ではそんなイベント動画において準備するものや撮影方法、ポイントを詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしていただき、次のイベントで忘れられない瞬間を映像に収めましょう!
イベント動画とは?
イベント動画とは、特定のイベントや行事の様子を映像で記録し、視覚的に伝えるための動画です。
結婚式、コンサート、セミナー、展示会、ビジネス会議などさまざまなタイプのイベントが含まれます。
イベントの様子を撮影しておくことで、イベントに参加できなかった方にもその場の体験を共有することができます。
またオフラインのイベントだけでなく、最近ではオンラインイベントでも動画が活用されることが増えてきています。
代表的なのはオープニングムービー、アタックムービー、エンディングムービー、ティザームービーの4種類が挙げられます。
最近はご自身で撮影をされる方も増えてきましたが、いきなりクオリティの高い動画を撮影するのは難しいので、実績があるプロのカメラマンに依頼をするのもオススメです。
【イベント動画】撮影前の準備
イベント動画の成功は撮影前の準備にかかっています。
イベントは一度きりの出来事であり、撮影にはリハーサルや再撮影の機会はほとんどありません。
事前にしっかりと準備を行うことで撮影当日にスムーズに進行でき、予期せぬトラブルを最小限に抑えることができます。
では具体的に何を準備すればいいのかを詳しく解説します。
撮影のスケジュールを決める
イベントは一生に一度の機会であり、撮影スケジュールの設定は非常に大切です。
重要な瞬間を逃さないよう、どのタイミングで何を撮るかをあらかじめ決めておくことでスムーズに撮影を進められます。
イベント動画撮影は複数の手順やリスクから成り立っています。
スケジュールを策定することにより撮影の各フェーズの開始時期、終了時期が明確になります。
これにより撮影当日に余裕を持ちつつ、すべての瞬間を最大限に活かした映像を作り上げることができるのです。
そして、制作チーム全体が撮影の目的、方向性を正しく理解し、目標に向かうことができる環境が整います。
撮影機材を用意する
次に、イベント動画を撮影する際に必要となるアイテムを4つご紹介します。
最近は高性能なカメラを搭載したスマートフォンが増えていますが、イベント動画の撮影においては足りません。
これはスマートフォンの手軽さから撮影を軽視しがちになることやバッテリーやストレージの管理が甘いと、撮影中に電池切れやメモリ不足で重要な瞬間を逃すリスクも高まります。
そのために、長時間に対応できる機材を用意しましょう。
ビデオカメラ
イベント撮影において、動画だけでなく静止画用のカメラを用意することも重要です。
静止画は、瞬間を切り取る力を持ち、特に特別な瞬間や感情を表現するのに最適です。
動画では見逃しがちな表情や動きも、写真ならではの視覚的インパクトで記録できます。
これにより、イベントの魅力をより深く伝えることができます。
静止画用のカメラとして一般的に使用されるのは、一眼レフカメラやミラーレスカメラ、さらにコンパクトデジタルカメラです。
- 一眼レフカメラは、非常に高画質な画像を提供するため、特に撮影上級者に支持されています。
大きなセンサーによる高い画質と、様々なレンズを使った柔軟な撮影が可能です。
- ミラーレスカメラは、一眼レフに比べてコンパクトで軽量なため、長時間の撮影や移動の多いイベントにおいて非常に便利です。
構造がシンプルなため、扱いやすさも魅力です。
- コンパクトデジタルカメラは、初心者やカジュアルな撮影に最適で、手軽に高品質な写真を撮影できます。
カメラを選ぶ際には、手ブレ補正機能が搭載されたモデルを選ぶと良いでしょう。
この機能があれば、動きの多いシーンでも安定した画像が得られるため、撮影の成功率が高まります。
また、カメラの設定や操作に慣れておくことで、イベントの進行に合わせてスムーズに撮影を行うことができるでしょう。
静止画用のカメラを上手に活用することで、イベントの思い出を多角的に記録し、振り返る際の楽しみを増やすことができます。
以下の動画では「カメラの選び方」について詳しく解説しています。カメラの種類や予算が気になる方は、ぜひご覧ください。
三脚
イベント撮影では、三脚が非常に重要な役割を果たします。
特に、長時間の撮影や動きの多いシーンにおいて、三脚を使うことで得られるメリットは多岐にわたります。
三脚を使用する最大の理由は、カメラを安定させることです。
手持ち撮影では、手ブレが発生しやすく、特にズームや低照度の環境での撮影では映像が不鮮明になることがあります。
特に、脚が伸縮可能な三脚は、高さを自在に調整できるため、さまざまな撮影シーンに対応できます。
準備する際には、一般的な三脚やコンパクト三脚、ビデオ三脚など、撮影スタイルやイベントの特性に応じた三脚を選ぶことが大切です。
できれば持ち運びのしやすい三脚がおすすめです。
ガンマイク・ピンマイク
イベント動画撮影は、映像だけでなく音声も重要な要素です。
特に、ガンマイクやピンマイクは、クリアな音声を収録するための不可欠なアイテムです。
イベントには、スピーチ、パネルディスカッション、パフォーマンスなど、さまざまな音声収録のシーンがあります。
ガンマイクは距離を置いた撮影にも対応でき、ピンマイクは動き回る発言者の声をしっかりと拾うことができます。
これにより、イベントのあらゆるシーンで質の高い音声を確保できます。
準備の際には、ガンマイクやピンマイクの特性を理解し、撮影スタイルやイベントの特性に応じた機材を選ぶことが重要です。
コンパクトなサイズのものであれば4,000~20,000円くらいで購入できます。
動画編集ソフト
イベント撮影では、収録した映像をより魅力的に仕上げるために動画編集ソフトが欠かせません。
ではどんなソフトを選べばいいのでしょうか?
オススメは、Adobe社が提供するPremiere Proです。
世界中で最もシェアされているソフトで、月額2,728円、年額28,776円で利用できます。
Premiere Proがオススメな理由は、その豊富な編集機能です。
高度なカットや色補正、オーディオ編集が可能で、プロフェッショナルな映像制作に最適です。
また動画を扱う業界では、「Premiere Proを使っていない」という理由だけで仕事を断られることもあるので注意が必要です。
利用を迷っている方は、7日間の無料体験を試してみましょう。
以下の動画では、「動画編集ソフト」について解説しています。ソフト選びで迷っている方は、こちらを参考にしてください。
長時間の撮影に対応できるようにする
イベント動画の撮影では、長時間にわたるセッションやパフォーマンスを収録することが一般的です。
そこで、先ほどご説明した機材の選定がとても重要になってきます。
長時間の撮影には、バッテリーの持続力が高いカメラやレコーダーを選ぶことが必要です。
また、予備のバッテリーや充電器を用意し、バッテリー切れの心配を減らすことができます。
さらに、長時間撮影に適したストレージ容量を確保するために、十分なメモリーカードを用意しておくことも重要です。
こういったことを怠ってしまうと、撮影中にバッテリーが切れたりメモリカードの容量がいっぱいになったりして重要なシーンを取り逃がしてしまいますし、依頼者や関係者との信頼関係が一気に崩れてしまいます。
撮影後の編集の手間が増えるなんてことにも繋がってしまうので、長時間の撮影に対応できるようにしておくことがとても大切です。
カメラマンは複数名用意する
イベント撮影においてカメラマンを複数名配置することは、非常に重要な要素です。
まず、重要な瞬間を逃さないという点が挙げられます。
イベントでは特に重要なシーンが多く発生しますが、複数のカメラマンがいることで、異なる視点からその瞬間を捉えることができ、決定的なシーンを逃すリスクが減ります。
これにより、後の編集で魅力的な映像を作成するための素材が豊富に確保できます。
さらに、長時間の撮影では一人のカメラマンに大きな負担がかかるため、複数のカメラマンを配置することで各自が特定の役割を持ち、疲労を軽減できます。
加えて、イベント中には予期しない状況が発生することがよくあります。
複数のカメラマンがいることで、その場の状況に応じて柔軟に対応でき、臨機応変な撮影が可能になります。
撮影場所の下見をする
「思わぬハプニング」は、イベント動画撮影には非常に多いです。
例えば、撮影場所周辺に交通量の多い道路や工事現場があることに気づかず、下見をしないで撮影を開始すると、常にバックグラウンドにノイズが入り込むことになります。
また、撮影が禁止されているエリアがあることを事前に確認していなかった結果、撮影開始後にスタッフや警備員に注意を受けることになります。
このようなトラブルを回避する際に鍵となるのが「撮影場所の下見」です。
そもそも撮影すらできないなんて状況になってしまっては元も子もないです。
環境やアクセス状況を確認することで、予想外のトラブルを未然に防ぎ、撮影に集中できる状況を整えることが重要です。
【イベント動画】撮影方法とポイント
ここまでイベント動画撮影の「準備」について解説しました。
しかし「準備については分かったけど、実際にどう撮影すればいいの?」と気になっている方も多いはずです。
そこで本章では、イベント動画の撮影方法とポイントを解説していきます。
イベント動画の撮影方法とポイントは大きく以下3つです。
①動画撮影の目的を考えながら撮影する
②視聴者の目線を意識して撮影する
③テスト撮影を行う
それでは詳しく見ていきましょう。
動画撮影の目的を考えながら撮影する
実際のイベント動画の撮影において、最初に取り組むべきステップは「撮影目的を明確にする」ことです。
この目的を理解することは映像制作全体の方向性を決定づけ、質の高い成果物を生み出すための基盤となります。
まずは、依頼主の意図を把握することが重要です。
例えば、発表会の記録を目的とする場合、重要な発表やスピーチ、参加者の反応を重視する必要があります。
一方、プロモーション動画を作成する場合は、商品やサービスの魅力を引き出す映像が求められます。
このように目的を明確にしておかないと、何を伝えたい動画なのか分からなくなってしまいます。
視聴者の目線を意識して撮影する
「そもそもなぜ撮影をするのか?」
それは撮影した動画を観てもらうためであり、より多くの人に観てもらうためには視聴者の興味を引く必要があるからです。
また興味を引く内容や瞬間を捉えることで、視聴者の関心を引き付け、最後まで視聴してもらいやすくなる効果も得られます。
「商品を売りたい」「会場を盛り上げたい」「認知を広げたい」など、それぞれ撮影の目的がありますが、どのターゲットに観てもらいたいのかを考える必要があり、ターゲットのニーズや感情に寄り添った動画制作が不可欠です。
テスト撮影を行う
テスト撮影は単なる準備作業ではなく、実際のイベントを最高の映像に仕上げるための不可欠なプロセスです。
先ほどもご説明しましたが、イベント動画撮影ではどんなハプニングが起きてもおかしくありません。
大切な瞬間を逃してしまったり、音声が不明瞭だったりしたら、せっかくのイベントが台無しになってしまいます。
テスト撮影を行うことで得られる安心感は、実際のイベント当日に大きな影響を与えます。
さらに、テスト撮影によって得られたフィードバックをもとに、必要な調整を行うことで、より完成度の高い映像が実現します。
【イベント動画】活用方法と撮影事例
イベント動画はさまざまな場面で活用できます。
特にビジネスの現場において、視覚的なコンテンツが持つ影響力がますます重要視されてきています。
視聴者の記憶に残りやすい映像は、単なる記録を超えて、感情やメッセージをダイレクトに届ける力を持っています。
本章ではイベント動画の活用方法と撮影事例をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
具体的には次の7つになります。
- オープニングムービー
- エンディングムービー
- ティザームービー
- セミナー動画
- プロモーション動画
- メッセージ動画
- デジタルサイネージ動画
それぞれを詳細に解説します。
オープニングムービー
オープニングムービーは、イベントのスタートを告げる最初の映像です。
この瞬間は、会場内の注目を集める絶好のタイミングであり、来場者に強い印象を与えるチャンスです。
参加者が「これからどんな体験が待っているのだろう」とワクワクする気持ちを抱くようなオープニングムービーが理想的です。
このように、オープニングムービーはイベント全体の印象を左右する重要な要素であり、ブランディングやテーマの伝達にも大きく寄与します。
エンディングムービー
エンディングムービーは、イベントの最後に流される締めくくりとして重要な役割を果たします。
ストーリーの総括、テーマソングやエンディング曲、次回作や続編への期待感、作品のメッセージの強調といった要素で構成され、物語の結末やその後を描くことで、視聴者にストーリーの終わりを実感させます。
オープニングムービーがワクワクさせたり、盛り上げる役割があるのに対し、エンディングムービーは物語の余韻を残し、感情的な結びつきを強化する役割を担っています。
長すぎると視聴者の集中力が途切れてしまうため、短く、分かりやすい構成にすることが大切です。
最後の一場面や言葉が、強く印象に残るように工夫しましょう。
ティザー動画
ティザー動画の「ティザー(teaser)」には(焦らす、からかう)という意味があります。
これは新商品、新サービス、イベントなど、何かしらの発表を控えている際に、その全貌を明かさずに、一部だけを公開し、期待感を高めるための動画のことです。
人々の好奇心を刺激し、まだ見ぬものへの期待感を高め、「早く知りたい」という気持ちにさせます。
さらに、イベントの参加者を増やしたり売上に繋げることもできます。
ただしティザー動画で過度に期待を持たせてしまうと、実際の製品やサービスが期待外れだった場合、失望感を与える可能性があります。
短い時間で情報を伝えるため、誤解の生まれないよう注意して作成するのがポイントです。
セミナー動画
セミナー動画とはセミナーの内容を動画化したもの、動画化することを前提に撮影された映像のことで企業研修、採用活動、マーケティングなどに活用できます。
セミナー動画には主に3種類あり、セミナーの様子や講師の解説を全て録画した「フルバージョン動画」、不要な部分をカットし要点をまとめた「ダイジェストバージョン動画」、セミナーが行われることを周知することを目的とした「セミナーブランディング動画」があります。
後からセミナーの内容を見返すことができるというメリットがあり、編集によって不要な箇所をカットしたり、装飾を加えたりすることで視聴者にとって見やすい動画にすることができます。
プロモーション動画
プロモーション動画は、企業や商品・サービスの魅力を伝えるために制作される動画のことです。
これはテレビCMやYouTube広告、企業のウェブサイトなどで商品の使い方を紹介したり、ブランドイメージを向上させたりする役目を果たします。
プロモーション動画は、他の広告媒体とは異なり視覚と聴覚の両方に訴えかけることができ、一度の制作で何度でも繰り返し使用することができます。
プロモーション動画を制作する際は、目的を明確にすることが非常に重要です。
目的を明確にすることで、何を伝えるべきかを理解しやすくなり、視聴者が受け取るべきメッセージを正確に伝えることができます。
商品の質感や色合いは、視聴者に与える印象を大きく左右するため、細心の注意を払う必要があります。
メッセージ動画
メッセージ動画については、皆さんもご存知かと思います。
結婚式、卒業式、顧客への感謝のメッセージなど、想いをより深く、そして心に響く形で伝えることができるツールです。
メッセージ動画にはたくさんの種類があり、その動画で何を伝えたいのかによって動画の雰囲気や動画を使用する場面が異なります。
視聴者にどれだけメッセージを理解してもらえるか・興味を持ってもらえるかがとても重要で、プレゼンテーションの上手な方であればより素晴らしい動画になります。
誰でも作ることが可能なので、無料で気軽にできることも嬉しいポイントです。
デジタルサイネージ動画
デジタルサイネージ動画とは、屋内外のディスプレイを使用した電子看板のことを言います。
駅などの公共スペースに設置されていることが多く、鮮やかで人の目につきやすいため、誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
人が集まりやすく、視界に入りやすい場所に設置され、とてもインパクトがあるのでより多くの人の目に触れますし、Webとは違ったアプローチをすることが可能です。
また、表示させたい映像さえあればすぐに配信できるため、内容を差し替えたい場合や修正をする場合にもスピーディに差し替えをすることができます。
デジタルサイネージ動画はCM等とは異なり、設置場所に限り効果を発揮するため、動画の制作に入る前に目的を明確にし、どのターゲットに向けた動画にするのかをしっかり考える必要があります。
以下の動画では、「動画編集のやり方」について詳しく解説しています。イベント動画の制作に興味がある方は、ぜひこちらをご覧ください。
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まとめ
今回はイベント動画の撮影方法やポイントについてご紹介しました。
今は性能の高いスマートフォンやパソコンが普及し、誰でも気軽に撮影が始められる時代になりました。
ただ、誰でも始められるということからイベント動画撮影を軽視しがちになってしまいますが、決して簡単なことではありません。
イベント動画撮影を良いものに仕上げるためには、しっかりとした下準備や撮影の知識・経験が必ず必要になってきます。
これから動画編集や撮影を始めたい方にはAIM Creators Collegeがおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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