かつて、SNSといえば写真が主流でしたが、近年では動画の時代へと大きくシフトしています。
スマートフォンのカメラ性能も向上し、誰もが簡単に高品質な動画を撮影できるようになりました。
しかし、良い動画を撮るためにはいくつか注意しておきたいことがあります。
その中でも特に注意が必要なのが手ぶれです。手ぶれがあると、視聴者の見やすさに大きく影響します。
最近のスマートフォンには優れた手ぶれ補正機能が搭載されている物もありますが、撮影中のすべての動画が完全に手ぶれしないわけではありません。
特に動きの多いシーンや暗所では、手ぶれに注意して撮影する必要があります。
スポーツシーンなど、いくら注意して撮影していても手ぶれが避けられない状況もあるでしょう。
そこで今回は、手ぶれのない動画の作り方をご紹介します。
これを読めば、今後あなたも素敵な動画を作成できるようになること間違いなしです。
動画の手振れをあとから補正することは可能か?
手ぶれのない動画を作るには、撮影時にうまく撮ることが理想です。
ただ、万が一動画が手ぶれしてしまった場合でも、現場で気付くことが出来れば、設定を変更して再度撮影を行うなどの対応が可能になります。
しかし、撮影現場では確認する時間が無かったり、何度も撮り直し出来ないシーンなど、難しい状況もあるかもしれません。
では、手ぶれしてしまった動画を後から補正することはできるのでしょうか?
結論から言うと、可能です。
撮影時に手ぶれしてしまっても、後で編集ソフトを使って補正することで、見やすい動画に仕上げることができます。
手振れ動画を補正するアプリをご紹介
以下に手ぶれした動画を補正できるアプリをいくつか紹介します。
スマートフォン用やパソコン用、また使用するOSによっても異なるため、ご自身の環境に合ったアプリを選びましょう。
スマートフォン用は手軽に補正できるアプリが多く、外出先でも簡単に編集が可能です。
一方パソコン用のアプリは、より高度な補正機能や編集機能を提供しており、プロフェッショナルな仕上がりを目指す方におすすめです。
それぞれの特徴を踏まえて、最適なアプリを見つけましょう。
スマホで手振れを補正したい
スマートフォンのアプリを使えば、撮影したデータをそのままスマートフォンの中で補正することが可能です。
基本的に複雑な操作は必要ありません。パソコンを立ち上げる必要もなく、どこでも気軽に手ぶれ補正ができます。
また、補正した動画をそのままスマートフォンからSNSにあげることができて大変便利です。
iPhoneで手振れを補正するアプリ【Emulsio】
iPhoneユーザーにまずおすすめしたい手ぶれ補正アプリが「Emulsio」です。
「Emulsio」は非常に簡単な操作で効果的に手ぶれを補正してくれます。
また横・縦・回転など細かい補正も可能ですので、クオリティの高い映像作りを求める方にもおすすめです。
Apple製品との互換性も高く、iPhoneやiPad、またMacでも利用する事ができます。
無料でインストール可能ですが、手ぶれ補正された動画には左下にウォーターマーク(透かし)が入ってしまうので、それが嫌な方は課金(980円、1回のみ)すれば、透かし無しでの書き出しが可能です。
手順①
次に手ぶれ補正をしたい動画を読み込みましょう。
動画を選択するだけで、読み込みと手ぶれ補正が自動で行われます。
手順②
画面右側のスライダーを上下に動かすことで、スタビライゼーション強さ(手ぶれ補正の補正度合)を自分で自由に調整する事ができます。
また、画面上部の斜線マークをタップすると補正前(オリジナル)と補正後(スタビライズ済み)の動画を見比べる事が可能です。
画面左上のアイコンをタップする事で「縦軸補正」「横軸補正」「回転軸補正」「カメラの歪み」を調整する事ができます。
手順③
補正が終わったら右下の「シェア」をタップして書き出します。
必ず「新規ビデオとして保存」を選択しましょう。
※「ビデオを保存」で書き出すと、元動画に上書きされるので注意してください。
Andoroidで手振れを補正するアプリ【Googleフォト】
Androidユーザーには【Googleフォト】をおすすめします。
「Googleフォト」はスマホの写真をクラウド上に保存出来るため、オンラインストレージサービスとして既に利用されている方も多いのではないでしょうか。
こちらは無料で利用でき、複雑な操作は一切なく簡単に手ぶれ補正が出来ます。
Android最強の手ぶれ補正アプリと言えるでしょう!
手順①
アプリを起動し、手ぶれ補正をしたい動画の再生画面を開きます。
画面下部の「編集」ボタンをタップします。
手順②
画面が切り替わるので、四角のボタンをタップします。
自動で手ぶれ補正が始まります。
手順③
手ぶれ補正の処理が完了したら、右下の「コピーを保存」をタップしましょう。
新しい動画として手ぶれ補正がされた動画が保存されます。
※iOS版の「Googleフォト」アプリもありますが、手ぶれ補正機能が搭載されているのはAndroid版のみとなります。
iPhone・Android両方で手振れを補正するアプリ【Capcut】
「CapCut」は、TikTokなどを運営する中国企業ByteDance社が提供する動画編集アプリです。
手ぶれ補正機能だけでなく、動画の切り取りなど基本的な編集機能を搭載しています。
無料でダウンロードでき、アプリ内からTikTokに直接投稿することもできます。
iOSとAndroid、どちらでも「CapCut」の利用が可能です。
手順①
「CapCut」アプリを開いて「新しいプロジェクト」をタップします。
手ぶれ補正したい動画を選択して、「追加」ボタンをタップして動画を読み込みます。
手順②
タイムライン上にある手ぶれ補正をしたい動画を選択し、画面下部の「手ぶれ補正」ボタンをタップします。
スライダーを左右に動かし、補正の強さを調整する事ができます。
手順③
補正ができたら、右上の「シェア」ボタンをタップして動画を書き出しましょう。
PCで手振れを補正したい
パソコンのソフトを使う場合、スマートフォン用のアプリよりも処理能力に優れたものが多く、特に長時間の動画の手ぶれ補正をするのに向いています。
また、ソフトによってスマートフォン用アプリよりも編集できることが幅広く、手ぶれ補正に加えてより高クオリティな動画作品作りに向いていると言えるでしょう。
ただ、手ぶれ補正処理の操作自体はとても簡単です。高機能なソフトが多いですが、中には無料で使えるものもありますので、以下にいくつかご紹介します。
無料で手振れを補正できる動画編集ソフト【VideoProc Converter AI】
「VideoProc Converter AI」はWindowsとMac、どちらのOSにも対応した動画編集ソフトです。
最先端のAI技術が搭載されており、強力な手振れ補正の操作も可能です。
ハードウェア加速技術で、特に大容量の動画を処理するのに向いています。
操作自体はシンプルで、初心者にもおすすめです。
手順①
インストールしたら「VideoProc Converter AI」を起動して、「ビデオ」ボタンをクリックします。
手順②
画面上部の「ビデオ」ボタンをクリックして、手ぶれ補正したい動画を読み込みましょう。
手順③
画面下部の「手ブレ補正」をクリックすると「ビデオ安定化」画面が開きます。
画面右側のスライダーを動かし、手ぶれ補正の度合いを調整しましょう。
調整後、画面右下の「完了」ボタンをクリックすると手ぶれ補正処理が始まります。
手順④
手ぶれ補正の処理が完了したら、右下の「RUN」ボタンをクリックすれば、動画を書き出す事ができます。
Macユーザーが無料で利用できる動画編集ソフト【iMovie】
Macユーザーであれば、「iMovie」がおすすめです。
元々Apple製品に搭載されているため、わざわざソフトをインストールする必要はありません。
無料で利用できる上に、簡単に本格的な動画を作る事ができます。
4K動画にも対応しており、Apple製品同士であれば簡単に動画をやりとりする事が可能です。
手順①
「iMovie」は元々Macにインストールされていますので、Launchpadから起動します。
「新規作成」をクリック後、手ぶれを補正したい動画を画面下部にドラッグアンドドロップして読み込みましょう。
手順②
画面上部の①「手ぶれ補正」アイコンをクリックすると②「ビデオの手ぶれを補正」が表示されます。
クリック(チェック)すると手ぶれ補正処理が開始。
処理が完了したら、チェックボックス右の③スライダーを左右に動かし、補正の強度を調整できます。
手順③
調整が終わったら、最後に右上の「共有」→「ファイルを書き出す」をクリックしましょう。
プロ御用達の動画編集ソフトで手振れも補正【AdobePremiere Pro】
「Premiere Pro」はAdobeが提供する、プロ御用達の映像編集ソフトです。
動画編集、カラー補正、音声編集、エフェクトの追加など、多彩な機能を備えています。
「Premiere Pro」では「ワープスタビライザー」という機能を使い、手ぶれ補正を行います。
手順①
手ぶれ補正したい動画を読み込みます。
動画が長い場合、全体に手ぶれ補正をすると、処理が重くなってしまいます。
まずは手ぶれ補正をする部分だけ、クリップ分けしましょう。
手順②
次にエフェクトから、①ワープスタビライザーを検索します。
②ワープスタビライザーを選択して、手ぶれ補正をするクリップにドラッグ&ドロップしてエフェクトを適用します。
自動で手ぶれ補正処理されます。最後に③書き出しタブから動画を書き出しましょう。
動画編集でお金を稼ぐなら【AdobePremierePro】がおすすめ
ここまでいくつか編集ソフトを紹介してきましたが、それらは無料で使えたり、スマホで手軽に編集できたりと、比較的アマチュア向けのソフトと言えるでしょう。
ただ、もしもあなたが動画編集でお金を稼ぐなら、Adobe 「Premiere Pro」をおすすめします。
「Premiere Pro」には、カット編集、トランジション、テロップやエフェクトの追加など、映像制作に必要な機能がすべて備わったプロ仕様のソフトです。
他のAdobe製品(After EffectsやPhotoshopなど)との連携もスムーズで、複雑なビジュアルエフェクトも簡単に行うことができます。
YouTubeやInstagram、TikTokなどのSNS動画に限らず、映画やテレビなど、プロフェッショナルなメディア制作の現場でも使われています。
さらに、Adobeの公式サイトには多数のチュートリアルが用意されています。自分のペースで学習を進めることができる為、スキルアップも容易です。
コミュニティのサポートも充実しており、最新のトレンドやテクニックを学ぶことができる環境が整っていると言えるでしょう。
実際の案件ベースでは、募集要項に「Premiere Proが使えること」と明記されていることもあり、「Premiere Pro」でなければそもそも案件自体にありつけない!などというケースも実際に散見されています。
プロフェッショナルとして現場での活躍を目指す方には、「Premiere Pro」を選択しましょう。
手振れさせずに撮影するしよう
ここまでは、手ぶれした動画を後からソフトで補正する方法を紹介してきました。
ですが、そもそも撮影時に手ぶれを防ぐ工夫をすることで、後から動画を手ぶれ補正処理する必要がなくなります。
そこで、以下におすすめの撮影方法をいくつかご紹介させていただきました。
これらの方法を参考にして手ぶれを防ぎ、高品質な映像を撮影しましょう!
iPhoneで手振れさせずに動画を撮影する方法
iPhoneでは「アクションモード」を利用して撮影することで、手振れを抑えることができます。
「アクションモード」はiPhone 14シリーズから追加された、ビデオ撮影時に利用できる強力な手振れ補正機能です。
iPhoneを片手持ちして走りながら撮影するなど、手振れが発生しやすい状況でも、手振れを抑え滑らかな映像を撮ることができます。
「アクションモード」で使用できる解像度はHD/2.8K、フレームレート(fps)は24/30/60となっています。
【「アクションモード」で動画を撮影する方法】
カメラをビデオ撮影モードにして「アクションモード」アイコンをタップして、アクションモードをオンにします。
(「アクションモード」をオフにする場合は、再度「アクションモード」アイコンをタップしましょう。)
あとはこの状態で①「撮影」アイコンをタップすれば、アクションモードの手振れ補正が適用されたビデオ撮影をすることができます。
解像度やフレームレートを変更する場合は、画面上部にある②「HD/2.8K」「24/30/60」をそれぞれタップすることで、変更が可能です。
【「アクションモード」を暗い場所で使用する場合】
アクションモードを使用して手ぶれのない動画を撮影するには、一定以上の明るさが必要です。
室内など暗い状況でアクションモードを使用した場合「もっと明るさが必要です」と表示されることがあります。
その際には「設定」から「カメラ」を選択、「ビデオ撮影」内にある「アクションモード低照度」をオンにしましょう。
撮影時の手振れを防ぐ便利アイテム
最新のスマートフォンには、手ぶれ補正機能が搭載されている機種も多くなっています。
ただ全てのモデルに搭載されているわけではありません。
そこで活用したいのがスマホ用のジンバルです。
ジンバルを使うことで手ぶれが軽減され、なめらかで見やすい動画を撮影することできます。
しかし、様々なメーカーから異なるタイプのジンバルがいくつも発売されていて、どれを選べばいいのか迷ってしまうかもしれません。
そこで、以下にスマホ用ジンバルの選び方をご紹介します。
下記の5点がスマホ用ジンバルの基本的な選び方のポイントです。
Point.1 タイプで選ぶ
ジンバルには内蔵モーターで調整する「電動式」、重りで制御する「機械式」の大きくわけてふたつのタイプがあります。
【電動式】
主にバッテリーで駆動させるタイプのジンバルです。
手で握る部分にリモコンがついており、撮影中は手もとで角度などの微調整が可能です。
内蔵されたモーターがスマートフォンのバランスをとり、手ぶれを抑えてくれます。
【機械式】
固定部の重りを使って、スマートフォンの重心を常に被写体に向けるタイプのジンバルです。
自分の手で細かく位置を調整することができます。またシンプルな構造のため、電動式より安く購入できます。
直感的に自分で調整しながら撮影したい方には、機械式がおすすめです。
Point.2 回転する軸の数で選ぶ
ジンバルには可動できる軸というものがあります。
この軸によって、位置や角度を調整することが可能です。
3軸タイプは、動きのある被写体を撮影するのに向いています。
スポーツやライブ、場所をよく移動する場合は3軸タイプを選びましょう。
電動式は3軸対応が多いので、手もとで簡単に角度などを調整することができます。
1軸・2軸タイプは設定が簡単にできる入門編です。
タイムラプスなど、動きが少ない撮影する場合には、こちらのタイプがおすすめです。
シンプルな構成なので、設定も簡単に済ませられます。
コストパフォーマンスもよく、初めてジンバルを使う人はまずこちらを購入してみても良いでしょう。
Point.3 サイズや重量で選ぶ
スマートフォンには様々なサイズがあります。
挟む部分の厚さや横幅のサイズに注意して選びましょう。
また、本体が重いと撮影する際に腕が疲れてしまうので、できるだけ軽いジンバルを選ぶこともポイントです。
Point.4 機能で選ぶ
ジンバルにはBluetoothに対応しており、シャッターやズーム、フォーカスなどの操作を行うことができるものがあります。
これ以外にもオリジナルの機能を備えた製品がいろいろとあるので、機能に注目して選ぶのもひとつの手です。
Point.5 バッテリーの持続時間と充電機能で選ぶ
最新のジンバルはバッテリー駆動する製品がほとんどなので、スマートフォンのワイヤレス給電も可能です。
撮影している時にスマートフォンの充電がなくなりそうなときも充電ができるので、撮影を続行することができます。
ジンバルのバッテリー持続時間も、選ぶ際には確認しましょう。
以上のポイントを押さえて、自分の使用するスタイルに合ったジンバルを選びましょう。
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まとめ
今回は手ぶれ補正の対策について、動画の撮影後、撮影時に分けてそれぞれご紹介しました。
近年SNSでは動画が大きなトレンドとなり、また広告媒体でも動画の割合が増え、動画の視聴や投稿は日常的になっていますよね。
ぜひ、今回ご紹介した動画編集ソフトや撮影道具を繰り返し使って、素晴らしい作品を生み出せるように、まずは練習してみましょう!
また、今回の記事の他にも、私たちは主に動画編集に関する様々な情報を発信しております。
気になる方はぜひ、他の記事もチェックしてみてくださいね!
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