結婚式の準備を進めている中で、多くのカップルが頭を悩ませるのが「プロフィールムービー」です。
ゲストにふたりの生い立ちや思い出を伝えるため、どのくらいの時間が適切なのかを考えるのは難しいと思います。結婚式は人生での大きなイベントであり、大切なゲストの皆様に、心からおもてなしをしたいと思うのは当然のことです。プロフィールムービーもゲストの心に残るものにしたいと考えるでしょう。
しかし、プロフィールムービーの時間が長すぎると、ゲストが飽きてしまうかもしれません。逆に短すぎると、せっかくの思い出や感謝の気持ちが伝わらないこともあります。
今回は、プロフィールムービーの時間を決めるための目安や、基本的な構成、時間配分について解説していきたいと思いますので、プロフィールムービーを作る際の参考としてください。
プロフィールムービーとは?
プロフィールムービーとは、新郎と新婦が生まれてから現在までの生い立ちや馴れ初めを写真や映像を使って紹介する結婚式ムービーです。DVDが無かった時代は、生い立ちの写真にコメントをつけて紙に印刷したものをゲストに配ったり、スライドなどを使って写真をスクリーンに映し出していました。
DVDが普及してからは、それを映像にして大型のプロジェクターで上映する演出が人気となって、プロフィールムービーと呼ばれるようになりました。しかし、当初は映像の作成が初心者には難しかったので、映像業者に高額で依頼して作成してもらうという新郎新婦が多くなり、生い立ちや馴れ初めの紹介を紙に印刷して手作りする新郎新婦は少なくなりました。
最近では技術の進歩によって、業者に依頼しなくても自分達で安価に制作できるソフトやネット上のサービスがあり、生い立ち紹介動画をふたりで手作りする以前のような状態に戻りつつあります。
プロフィールムービーの時間の目安は?
新郎新婦がお色直しをして会場を不在にしているときに、プロフィールムービーを流すことが多いです。時間の目安は5分〜8分くらいの長さがちょうど良いとされています。
ゲストの邪魔をする恐れがある
お色直しの新郎新婦が中座する時間は、一般的には30分ほどです。ゲストはその30分の間に食事をしたり、お手洗いに行ったり、歓談や挨拶周りをしたりと忙しいです。
そのため、プロフィールムービーの上映時間が長すぎても短すぎても、ゲストの活動を妨げてしまう可能性があります。
長すぎると集中力が続かない
プロフィールムービーを頑張って長めに作っても、人間が集中できる時間は、長くても15分間と言われています。一般的なプロフィールムービーは映画やテレビのように演出を凝らした映像が少ないので、10分を超えるとゲストの集中力が切れてしまうことが多いです。ただし、ストーリー性があって、ゲストを引き込む内容であれば、少し長くても楽しんでもらえる可能性はあります。
ゲストには幅広い年齢層がいるので、楽しんで見てもらえる適切な時間配分が重要です。
短すぎると物足りない
写真が少ないからといってムービーを短くしすぎると、ゲストにとって物足りないものになってしまう可能性があります。特に小さい頃や付き合ってからの写真が少ない場合は、「何枚も見せられる写真なんてない!」と思われる方も多いでしょう。
しかし、ムービーが流れ始めて、わずか1~2分で終わってしまうと、「もっと見たかった!」と思うゲストがいるかもしれません。
例えば、新郎の会社の同僚など、新婦に初めて会うゲストや、新婦の人柄をよく知らない人が多くいることを考えて新婦の魅力を伝えるのがプロフィールムービーの役割です。
「〇〇君の奥さんは、こういう人なんだね。良い人と結婚できて良かったね」と思ってもらうために、ある程度の長さが必要でしょう。プロフィールムービーが短すぎると、せっかくの結婚式の感動を半減させてしまうこともあります。
プロフィールムービーの時間を決めるコツ
結婚式でプロフィールムービーを上映する際、スケジュール的に時間がどれだけあるかを確認する必要があります。 ここは式場や幹事などに予め確認しておいた方が良いでしょう。
その点を踏まえて2つのコツをご紹介します。
写真の枚数で決める
一つ目のコツは「写真の枚数」に基づいて考えることです。
1枚の写真を表示する時間の目安は約8秒とされていますが、この時間には写真に添えるコメントを読む時間も含まれます。ゲストは『写真を見て、コメントを読む』という2つの作業を同時に行うため、1枚に対して約8秒が適切となるワケです。これ以上短すぎると、ゲストにとって写真が次々と移り変わり、めまぐるしく写真が入れ替わる印象を与えてしまいます。逆に長すぎると、ダラダラとした印象を与えてしまうでしょう。
そのため、プロフィールムービーを『わかりやすく』『楽しく』見てもらうためには、時間配分を守ることが大切です。
例えば、7分(420秒)のプロフィールムービーを作成する場合は、単純計算で『420秒÷8秒=約53枚』の写真が必要となります。プロフィールムービーは、新郎の生い立ち、新婦の生い立ち、ふたりの馴れ初めという3つのシーンで構成され、それぞれに使う写真の枚数を考えると、新郎生い立ちに約20枚、新婦生い立ちに約20枚、ふたりの馴れ初めに約13枚が目安となるでしょう。
さらに、プロフィールムービーには冒頭の『オープニング』と締めくくりの『締めの言葉』のシーンも加わるので、これらのシーンも含めて全体の時間を計算することで、ゲストが飽きずに楽しめるムービーを作成できます。
ムービーの長さを計算する際には、まず使いたい写真を選び出し、それにかかる時間を計算して作成しましょう。
BGMの長さで決める
2つ目のコツは「使いたいBGMの長さに合わせる」という方法があります。
あらかじめ選んだBGMの長さに合わせて、ムービー全体の時間を調整する方法です。プロフィールムービーに使うBGMには、シーンごとに曲を切り替える方法と、1曲を通して使用する方法の2つがあります。
ここで注目する方法は1曲を通して使用する方法です。
例えば、新郎の生い立ち、新婦の生い立ち、そしてふたりの馴れ初めを一つの曲に合わせてまとめると、ムービー全体に統一感が出て、ゲストに強い印象を与えることができます。
まず、使いたいBGMを決め、その曲の長さに合わせてプロフィールムービーの構成を考えましょう。
例えば、選んだ曲が5分30秒(330秒)であれば、330秒に収まるように写真やコメントを配置します。この場合、1枚の写真に対して約8秒の表示時間を取ると、合計で約41枚の写真を使用する計算になります。
このようにBGMの長さを基準にすることで、ムービーの流れが自然になり、ゲストもリラックスして楽しむことができます。
プロフィールムービーの基本の構成
プロフィールムービーには、基本の構成があります。構成通りに作成することで、ゲストに思いが伝わり、飽きないようなムービーになるでしょう。
基本の構成は
- オープニング
- 新郎新婦の生い立ち
- ふたりの馴れ初め
- 締めの言葉
上記4つのパートで構成されています。
これらのパートをバランスよく組み合わせることで、ゲストに満足してもらえるムービーを完成させることができます。
オープニング
オープニングは簡潔にまとめます。参列してくれたゲストに対する感謝の気持ちを、2人からの言葉で丁寧に伝えましょう。短くても心のこもった言葉を伝えることで、ゲストに温かい気持ちを届けることができます。
また、新郎新婦の最近の写真や映像を取り入れると、その後の生い立ちの紹介につなげやすくなるでしょう。
新郎新婦の生い立ち
新郎新婦の生まれてから現在までの写真と字幕メッセージを使って、生い立ちを紹介していきます。
古い写真から順番に表示していくのが基本で、誕生から2年に1枚程度の単位で写真を表示すると、ゲストの方も新郎新婦の成長過程がわかりやすいです。工夫の一つとして、綺麗に写っている写真よりおもしろい写真や驚くような写真を使用すると、ゲストにも楽しんでもらえるでしょう。
写真枚数は新郎新婦で各々10枚〜15枚程度にまとめるのが一般的ですが、生まれてから結婚するまでの人生が分かるようなムービーを作成しましょう。
馴れ初め
ふたりの出会いから結婚までの思い出を紹介していきましょう。
ふたりが撮った写真だけではなく、ふたりの人柄や性格、趣味、どうして付き合ったのかなどふたりしか知らないエピソードを紹介できると、ゲストも楽しんでムービーを見ていただけるでしょう。
また、交際中の写真や動画を紹介する際も、「春」「夏」「秋」「冬」の季節を追って紹介するのもおススメです。出会いから馴れ初めの思い出を、参列しているゲストの皆さんと共有しましょう。
締めの言葉
プロフィールムービーを締めくくる大切な言葉を、家族や友達、そしてゲストの皆さんに向けて送りましょう。
普段面と向かって自分たちの気持ちを伝えることが少ないからこそ、プロフィールムービーの中でしっかりと感謝の気持ちを伝えることが大切です。感謝の気持ちは写真や文字だけではなくふたりの音声を使うことで心に響くムービーとなります。
また、新たなスタートを迎えるふたりの未来への抱負を込めると、ゲストの方々もふたりを応援する気持ちになるでしょう。
プロフィールムービーの時間配分
プロフィールムービーを作成する際、どの部分にどれだけの時間を割くかを決めておくと、ゲストの興味を引くムービーとなるでしょう。
また、時間配分が適切でないと、ゲストが長すぎると退屈に感じたり、短すぎると重要な情報が伝わらないこともあります。プロフィールムービーをバランスよく仕上げるため、時間配分のポイントについて詳しく解説していきます。
本章を参考に、最適な時間配分のプロフィールムービーを作成してください。
5分の場合
プロフィールムービーの全体の長さを5分(300秒)の中で、オープニング、新郎新婦の生い立ち、ふたりの馴れ初め、締めの言葉の4つのパートをバランスよく配置することとなります。
- オープニング・・・15秒
- 新郎新婦の生い立ち・・・各90秒
- ふたりの馴れ初め・・・90秒
- 締めの言葉・・・15秒
オープニングで、ゲストへの感謝の気持ちを簡潔に伝えましょう。
新郎新婦の生い立ちでは、1枚8秒で表示させる計算で写真を10枚程使用して、赤ちゃんの頃から現在までの成長過程や大切な出来事を紹介しましょう。例えば、赤ちゃんの写真、幼少期、小学校、中学校、高校、大学、社会人になるまでの写真を選びます。
次に、ふたりの馴れ初めも、出会いや初デート、旅行や記念日の思い出、プロポーズ、結納や婚姻届の提出など、ふたりの関係が発展する写真を10枚程度選びます。これらの写真をバランスよく表示することで、自然な流れでストーリーを進行させることが可能です。
最後に、締めの言葉はゲストへの感謝の気持ちや、ふたりの未来への抱負を伝えます。全体で5分という限られた時間内で、各パートをバランスよく配置することで、ムービー全体が見やすくなり、ゲストにも楽しんでもらえる内容になるでしょう。
また、5分程度のムービーであれば、ふたりのお気に入りの1曲をBGMとして使用するのもおススメです。1曲を通して使用することで、ムービーに統一感が生まれて、素敵な雰囲気を演出することができます。このように、各パートの時間配分とBGMの選定を工夫することで、短時間でも印象に残るプロフィールムービーを作成することが可能です。
※1枚8秒で表示させる計算として90秒/8秒=11.25となり写真は11枚となりますが、タイトルカットなどを除くと写真は10枚が目安となります。
6分の場合
プロフィールムービーを6分(360秒)で作成する場合、各パートに使える時間が増え、写真の枚数も少し増やすことができます。
この長さであれば、BGMを2曲または3曲使用すると構成が作りやすくなるでしょう。
- オープニング・・・15秒
- 新郎新婦の生い立ち・・・各110秒(写真各12枚)
- ふたりの馴れ初め・・・110秒(写真12枚)
- 締めの言葉・・・15秒
7分の場合
プロフィールムービー7分(420秒)での構成は以下となります。BGMは2曲〜3曲がおススメです。
- オープニング・・・15秒
- 新郎新婦の生い立ち・・・各130秒(写真各15枚)
- ふたりの馴れ初め・・・130秒(写真15枚)
- 締めの言葉・・・15秒
8分の場合
プロフィールムービーを8分(480秒)で作成する場合、各パートの時間配分が大幅に増え、写真の枚数も充実させることができます。一つ一つのパートが長くなるのでBGMは3曲構成がおススメです。
- オープニング・・・15秒
- 新郎新婦の生い立ち・・・各150秒(写真各15枚)
- ふたりの馴れ初め・・・150秒(写真15枚)
- 締めの言葉・・・15秒
プロフィールムービーの時間を決める際に困ること
プロフィールムービーの時間を決めるときに多くの新郎新婦が困るポイントがいくつかあります。これからプロフィールムービーを作成する方は、本章を参考に作成してください。
2人だけの写真が少ない
ふたりだけの写真が少ない場合は、今からでも撮影することは可能です。無理をして出かける必要はなく、婚約指輪の写真や結婚アイテムをふたりで作成している風景、婚姻届けにサインしている動画などもおススメです。
また、結婚式までに前撮りを予定しているなら、そこで撮影した写真もプロフィールムービーに使うことができます。これらの写真や動画を使うことで、充実した内容のムービーの作成が可能です。
小さい頃の写真が少ない
プロフィールムービーの作成を検討していて小さい頃の写真が少ない方や、ある一定期間の写真がないという方はいらっしゃいます。
その場合は、自分たちの写真の代わりとして、小さい頃住んでいた場所の写真やご両親の若かりし頃の写真を使用するのも、一つの方法です。
または、真っ黒な背景に白のテロップで『両親は仕事に忙しく写真を残してくれてませんでした(笑)』とコメントして笑いに変えてしまう方法などもあります。
アイディア次第では、写真が少ない場合でも笑いが起こったり、盛り上がるのでおススメです。
ゲストとの写真が少ない
ゲストとの写真が少ないと、プロフィールムービーの魅力が半減してしまうことがあります。
ゲストに感情移入してもらえるように、できるだけ多くのゲストと一緒に映った写真を盛り込むことでその場が盛り上がります。しかし、写真を探すと意外に少ないこともあるでしょう。
そんなときは、ゲストに直接写真のデータを提供してもらうのも一つの方法です。また、今の職場を紹介するシーンを追加することもおススメします。
これなら、出席しているゲストと一緒に新たに写真を撮影することもできますし、ふたりの日常の姿を見せることができます。
写真自体が足りない
写真自体足りないということもあるでしょう。
そんな場合は、思い切って写真を作ってしまうのも一つの方法です。
特に男性(新郎)は自分の写真を残していないことが多いですが、男性には趣味やスポーツに没頭している時代があります。そのため、中学時代の部活や趣味、特技に焦点を当てることで今からでも写真に収めることが可能です。
例えば、バスケットボール部に所属していたらバスケットのゴールやバスケットボールを写真に収めてコメントを付けることで、中学時代のエピソードをプロフィールムービーに入れることができます。
また、写真ではなく家族や友人にふたりの小さかった頃のことをインタビュー動画として撮影して、プロフィールムービーとして流すのもおススメの方法です。
以下の動画では「撮影カメラ」について詳しく解説しているので、撮影について気になる方は、ぜひご覧ください。
また、こちらの動画では「動画編集」について解説していますので、気になる方は合わせてご覧ください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事ではプロフィールムービー作成の時間と目安、構成方法、時間配分について解説しました。
プロフィールムービーの長さは、想定した写真の枚数や使用したいBGMにあわせて決めることでゲストの興味を引くものとなるでしょう。しかし、短いプロフィールムービーは情報量が少なく物足りない印象を与えてしまい、逆に長いプロフィールムービーではゲストが飽きてしまう恐れがあります。
今回紹介した記事を参考に構成を工夫をしながら、プロフィールムービーを作成してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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